東京海上ホールディングス(8766)
海外保険が牽引も、自然災害コストが利益を圧迫
国内損害保険最大手の東京海上ホールディングスは、2026年3月期にトップラインを伸ばしながらも、自然災害の増加による保険金支払いの拡大が響き、利益面ではやや伸び悩む「増収減益」の決算となった。
経常収益は増加も、経常利益・純利益は減益
2026年3月期の連結決算は、経常収益が前期比5.1%増の8兆8,722億円となった一方、経常利益は同7.6%減の1兆3,486億円、純利益は同7.1%減の9,804億円だった。海外保険事業の伸びがトップラインを牽引し、収益規模そのものは過去最高水準を維持しているが、自然災害の増加に伴う保険金支払いの拡大や、将来の保険金支払いに備える責任準備金の積み増しといった、保険特有のコスト増加が利益を圧迫した。
海外事業の存在感が拡大
成長の原動力は海外保険事業だ。海外での買収を通じた事業展開が、国内市場の伸び悩みを補う形で収益の多様化に貢献しており、グループ全体のトップラインを支えている。保険引受収益や資産運用収益を合わせた経常収益は、四半期ベースでも着実な増加を続けている。
2027年3月期は純利益8,300億円を計画
会社側が示す2027年3月期の純利益計画は8,300億円で、2026年3月期実績の9,804億円からさらに減少する見通しとなっている。保険会社の業績は、自然災害の発生状況や金融市場の動向、政策保有株式の売却タイミングなど、年度によって変動しやすい特有の事情がある点に留意が必要だ。
まとめ
海外保険事業を軸にした成長戦略は着実に進んでいる一方、自然災害コストの増加という保険会社特有のリスクが利益の重しになっている。今後は国内外の自然災害の発生状況と、海外事業の収益貢献度の拡大ペースが、業績を左右する材料になりそうだ。
※本記事は公表されている決算情報をもとに構成した情報提供を目的とするものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。