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KEISEN-CHO — 日本株ノート

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ソフトバンクグループ(9984)
純利益5兆円超、その9割以上は「OpenAIの含み益」という現実

2026年8月22日更新

2026年3月期、ソフトバンクグループは純利益が前期比4.3倍の5兆円超という驚異的な決算を記録した。だが利益の9割以上はOpenAIの株式評価益によるもので、営業キャッシュフローは赤字に転落している。会計上の「爆益」の中身を確認する。

純利益5兆円超、前期比4.3倍で過去最高

2026年3月期の連結決算(IFRS)は、売上高が前期比7.7%増の7兆7,987億円、税引前利益が同259.9%増の6兆1,349億円、親会社の所有者に帰属する純利益は同333.7%増の5兆23億円と、いずれも過去最高を記録した。純利益の伸び率は約4.3倍に達している。

売上高7兆7,987億円(前期比+7.7%)
純利益5兆23億円(前期比+333.7%・過去最高)
SVF事業投資利益6兆6,386億円
有利子負債12兆円超(過去最大)

利益の9割超はOpenAIの評価益

大幅増益の主因は、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)事業の投資利益が6兆6,386億円まで急拡大したことだ。中でも出資先であるOpenAIの企業価値評価額が急騰したことによる評価益が約6兆7,304億円に達しており、これだけで純利益全体を上回る規模になる。裏を返せば、現時点での「爆益」の大部分は未実現の含み益であり、実際に現金として手元に入ったわけではない。

営業キャッシュフローは赤字、有利子負債は過去最大に

会計上の利益とは対照的に、税金や利息の支払い負担が重く、営業キャッシュフローは赤字に転落した。販売費及び一般管理費は前期比32.9%増の4兆209億円、財務費用も同32.7%増の7,718億円まで拡大しており、AI関連投資やその資金調達コストが重荷になっている。ブリッジローンや社債発行を活用した積極投資により、有利子負債は過去最大の12兆円超まで膨らんだ。

配当は据え置き、OpenAI依存度の高まりが今後の焦点

株主還元については、1株当たり配当金を期初予想通り年間8.6円(期末4.3円)とする方針を据え置いた。今後の焦点は、OpenAIをはじめとする投資先の企業価値評価が今後どう推移するかだ。評価額が変動すれば、含み益の規模、ひいては会計上の純利益も大きく振れる可能性がある。特定銘柄への依存度が極めて高まっている点は、レバレッジを効かせた投資戦略の裏返しでもある。

まとめ

数字だけを見れば過去最高の「爆益」決算だが、その実態はOpenAIという単一銘柄の評価額に大きく依存し、キャッシュフローや有利子負債の面では相応の負担も抱えている。今後はOpenAIの企業価値評価の動向と、投資先の含み益が実際の現金にどう転化していくかが、株価材料として意識されそうだ。

※本記事は公表されている決算情報をもとに構成した情報提供を目的とするものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。