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通信

日本電信電話(9432)
ドコモ銀行子会社化と社名変更、通信最大手の今

2026年8月13日更新

NTTは2025年7月、正式社名を「NTT株式会社」に変更した。通信最大手としての顔に加え、金融・データセンター・AI関連事業への広がりが決算にも表れている。直近の四半期は増収増益を確保したが、通期では純利益の減益が予想されている。

4〜6月期は増収増益、金融・システム事業が堅調

2026年8月に発表された2026年度第1四半期(4〜6月期)決算では、純利益が前年同期比6%増の2,748億円となった。営業収益にあたる売上収益は11%増の3兆6,177億円、営業利益は5%増の4,251億円。ドコモを含む総合ICT事業に加えて、NTTデータグループを含むグローバル・ソリューション事業の営業利益が10%増と伸び、国内での官民システム更新投資の需要や円安による海外ITサービスの増益が寄与した。

1Q売上収益3兆6,177億円(前年比+11%)
1Q純利益2,748億円(前年比+6%)
通期売上収益予想15兆600億円(前期比+4.5%)
通期純利益予想9,800億円(前期比▲5.5%)

通期では増収でも純利益は減益予想

直近四半期は好調だったものの、2026年度通期の会社予想は、営業収益15兆600億円(前期比4.5%増)に対し、営業利益は1兆7,100億円(同0.2%増)とほぼ横ばい、当社に帰属する当期利益は9,800億円(同5.5%減)と減益を見込んでいる。売上は着実に拡大する一方、投資負担やコスト増が利益の伸びを抑える構図がうかがえる。

金融・データセンター・AIへ広がる事業領域

2025年10月には住信SBIネット銀行を子会社化(現・ドコモSMTBネット銀行)し、キャッシュレス決済の普及と合わせて金融事業の収益貢献が進んでいる。加えて、光電融合技術を用いた次世代通信基盤「IOWN」の商用化や、純国産の大規模言語モデル「tsuzumi」を軸としたAI導入支援にも力を入れており、2026年度第3四半期までのAIビジネス受注額はグループ全体で1,478億円に達した。通信会社としての枠を超え、金融・データセンター・AIを含む総合ICT企業への転換を進めている段階だ。

まとめ

国内最大の通信インフラを持つ安定感を土台に、金融やAI関連事業への多角化が進んでいる。今後は、これらの新規事業がどこまで利益成長に結びつくか、そして通期の減益予想がどこまで上振れするかが注目点になりそうだ。

※本記事は公表されている決算情報をもとに構成した情報提供を目的とするものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。